#08 チキンレース


聴く前はさすがに震えた。狼じゃスレが乱立している。一体何が喋られたんだ。素面じゃ聴けなかった。情けないが、アルコールを入れてから聴いた。




めちゃくちゃつっこまれてるじゃねえか〜


おいおい、かつてここまでこういったスキャンダルに言いたい放題にさせたことあったか?少なくとも、矢口の時も安倍のときも加護のときも、名前すら出していけない空気だった。
小倉優子が浜口との熱愛がスクープされたときには、別のことで記者会見中浜口の名前が出ただけで、事務所関係者が飛び出して会見を打ち切った。正しい対応だ。一切の沈黙、これが事態を早期に沈静化させる手段なのだ。


一体事務所は何故藤本をヤンタンに出演させたのか。そしてそのネタをオープンに扱かわせたのか。聴けば分かるが事務所側の対応はこの時点ではまだ完全に定まっていないのだ。しかし、それでも出演させたのは、恐らく本人がそれを望んだのであろうし、さんまへの信頼の期待があったからだろう。


その期待は間違ってなかった。藤本ヲタとしては終始ドキドキものだったが、一人のリスナーとしは今回の放送は間違いなく神放送だった。あまりのラインギリギリまでのさんまの口撃に、藤本ヲタの俺ですら、緊張感を忘れ、思わず何度も爆笑したw 当事者である藤本はよく頑張った。




それではこのヤンタンで分かったことをまとめよう。


まず第一に、本人の口から、庄司と何度かデートしたことが認められた。交際してたということは口に出さなかったが、二人で会ってたということは友達以上の関係だったのだろう。そして以下は完全な推測だが、藤本はいまだに庄司に好意を寄せている。同じ洞察に至った藤本ヲタは悲しく思っただろうが、俺はそれだけじゃなく、少しだけ安心もした。というのも、この時期に軽率な行動を取ったわけだから、事務所に言われて別れるくらいの軽い気持ちでノコノコとデートしていたのなら、そっちの方が俺にとってはより悲しいことであるからだ。覚悟を持った恋愛の方がマシだ。


二つ目。事務所側の対応は今後の話し合いで決まる。これは、矢口のときのあまりの早い対応とは違う。矢口の場合は、やはり本人が別れる気が全くなく、モーニング娘。を抜けたがっていたのだろう。さんまが鋭いつっこみをしたおかげで分かったが、藤本の方はモーニング娘。を抜けたいという気持ちはない。 これは俺は相当嬉しかった。彼女にも少なからずモーニング娘。愛はあったのだ。事務所としても、今藤本をモーニング娘。から抜けさせるわけにはいかないと思っているはずだ。両者の意思はそこで一致しているのだが、やはり問題の焦点は庄司と別れるかどうかにあるのだろう。モーニング娘。のメンバーに彼氏持ちがあってはならないという大前提。事務所側が藤本に強硬に別れを迫れば、脱退の方向に向かうという可能性はある。ちなみに、藤本には今回のことでペナルティが与えられるようだ。推測では、しばらくの間外出禁止令、本体でのポジション降下あたりか。


三つ目。藤本と高橋の信頼関係は崩れていない。このことは本当に高橋に感謝したい。こんな駄目リーダーを見捨てなくてありがとうといいたい。




*****


この騒動以来、藤本が何か俺の知らない怪物のような存在になってしまったような錯覚にとらわれていた。しかし、ヤンタンを聴いたら、驚くほど普通のいつもの藤本美貴だった。
人間は多面的な存在だ。藤本にもいろいろ顔がある。アイドルとしての藤本美貴、一人の女性としての藤本美貴・・・。俺が切実に願うのはアイドルである藤本美貴を捨てないでもらいたいことだ。矢口の場合はバラドルへとシフトチェンジした。松浦の場合は、アーティスト路線へ移行している途中だ。今じゃ、昔の「あやや」の映像を見て恥ずかしがってる。
俺はずっとソロ厨だった。しかし、一人の歌手としての藤本美貴にはいまやそんなに魅力を感じていない。俺が興味あるのはアイドルとしての藤本美貴だけだ。


まだ予断は許さない。事態は流動的だ。話し合いの結果次第では、アイドルをやめ一人の女性になるかもしれないし、矢口のようにあっぴろげに自己の恋愛を語るバラドルになってしまうかもしれない。


俺は前回藤本を見捨てるなと擬似恋愛厨を批判したが、それは訂正する。この先、藤本に付き合っていくのは、つらい現実を見ることになるかもしれない。心臓の弱い藤本ヲタや若い藤本ヲタもこの辺で切り上げた方がいいと思う。
チキン・レースの気分だ。ブレーキをかけるタイミングを間違えば、俺はショック死してしまうだろう。しかし、まだブレーキをかけるわけにはいかないのだ。
藤本はツンデレのはずだ。今回の騒動も、まついつものふり幅の可能性だってあるのだ。待ってるのは、谷底ではなく、パラダイスなのかもしれないのだ。それとも、ツンメーターは完全に振り切れてしまって、デレが炸裂することはないのか。


天国か、地獄か、この先ついてくるのは覚悟ある藤本ヲタだけでよい。