#17 48人

少数精鋭、そして烏合の衆という言葉がある。
モーニング娘。はわずかな期間ではあったが、最大で16人編成になった時期があったが、ファンの間では不評だった。人数が多くなればなるほど、一人一人にスポットの当たる機会がそれだけ少なくなり、また個性がぶつかりあってしまうからだ。
AKB48発足直後、文字通りの48人体制を聞いた時は、モーニング娘。ファンの多くは無謀ではないかと感じたことだろう。俺もその一人だった。
ところが、現状見てみると、この48人という大所帯が上手く機能していると判断せざるえない。大所帯には大所帯ならではのメリットがあるのだ。
Aチーム、Kチーム、Bチームという風にグループをさらに分割して活動できるということがメリットの一つである。そして、もう一つのメリットは「メンバーの加入・脱退に慎重にならなくてよい」ということだ。メンバーが少ない場合、人気メンバーの脱退は死活問題につながる。また新メンバー加入は将来のエースとならなければならないので、加入にはどうしても慎重にならざる得ない。一方大所帯であればグループ内のメンバー一人の比重はそれだけ弱まるので、加入・脱退の影響が少ない。
しかし、こういった大所帯のメリットを活かすには、それだけ人気メンバーを生みださなければならないのが前提となる。人気メンバーを生み出すには、通常であれば選出、売り出しなどで相当なコストがかかる。AKB48はどうやってその問題を解決したのか。次回はそれについて言及する。